「Demandbase」革新的ABMプラットフォームでB2Bマーケティングとセールスを変革

Demandbaseが提供する「Demandbase One」は、B2Bマーケティングとセールスの未来を形作る革新的なプラットフォームです。アカウントベースのマーケティング(ABM)からデータ駆動型のセールスインテリジェンスに至るまで、Demandbaseは企業がターゲットアカウントを特定し、エンゲージメントを深め、成果を最大化するための一連のツールを提供します。

本記事では、Demandbase Oneの概要、その特徴的な機能、そしてB2Bマーケティングとセールスにおけるその活用方法について詳しく解説します。Demandbaseの戦略的な買収とガートナーによる評価を経て、Demandbase Oneは業界をリードするプラットフォームとしての地位を確立しています。

目次

Demandbase Oneとは

Demandbaseは、アカウントベースのマーケティング(ABM)、広告、セールスインテリジェンス、およびデータサービスを提供する企業です。2007年に設立され、カリフォルニア州サンフランシスコに本社を置き、B2Bのセールスとマーケティングをサポートするサービスを提供しています。これには、ウェブ訪問者の特定、アカウントのターゲティングとエンゲージメント、取引の締結、顧客関係の成長などが含まれます。

Demandbaseの製品スイートである「Demandbase One」には、アカウントベースのマーケティング(ABM)、B2B広告、セールスインテリジェンス、データの機能が含まれています。これらの製品は、マーケティングオートメーション(MA)、カスタマーリレーションシップマネジメント(CRM)、ウェブ分析など、広告、マーケティング、セールス技術と統合されるように設計されており、B2B企業のターゲットオーディエンスの管理と測定を包括的にサポートします。

また、Demandbaseは、2015年のWhoToo、2016年のSpiderbook、2020年のEngagio、2021年のInsideViewおよびDemandMatrixなど、年月を経るごとに複数の企業を買収し、事業を拡大してきました。これらの買収により、セールスインテリジェンスとデータに関するより包括的なソリューションを提供することが可能になりました。

Demandbase – 5 Acquisitions – Tracxn

Demandbaseは2022年と2023年にガートナーのアカウントベースのマーケティングプラットフォームのMagic Quadrantでリーダーとして認められています。ソフトウェアとしてのサービス(SaaS)プロバイダーとして、DemandbaseはB2Bマーケティングとセールスインテリジェンスの分野における重要なプレーヤーとしての地位を確立しています

Demandbase Oneの機能

以下は、Demandbase Oneの主な機能とその解説です:

アカウントセレクションと優先順位付け

人工知能を活用して、最も価値が高く、取引の可能性が高いアカウントを特定し、優先順位をつけます。これにより、マーケティングとセールスの努力を最も成果が見込めるアカウントに集中できます。

アカウントベースのエクスペリエンス(ABX)

カスタマイズされたマーケティングキャンペーンとコンテンツを提供することで、ターゲットアカウントにパーソナライズされたエクスペリエンスを提供します。このアプローチは、エンゲージメントの向上とコンバージョン率の向上を目指します。

B2B広告

ターゲットアカウントに焦点を当てた広告キャンペーンを展開し、ブランド認知度の向上、エンゲージメントの促進、およびコンバージョンの機会を創出します。Demandbase Oneは、ターゲットアカウントにリーチし、関連性の高いメッセージで彼らをエンゲージするための広告ソリューションを提供します。

セールスインテリジェンス

セールスチームに対して、リードやアカウントに関する洞察を提供します。これにより、セールスはより効果的なアウトリーチとカスタマイズされたセールスアプローチを展開できるようになります。

B2Bデータソリューション

高品質なB2Bデータを提供し、アカウントとコンタクトの情報を豊富に含んでいます。このデータを活用することで、マーケティングとセールスはより正確なターゲット設定とエンゲージメント戦略を立てることができます。

測定と分析

キャンペーンのパフォーマンスを測定し、ROIを分析するツールを提供します。これにより、マーケティングとセールスのチームは効果的な戦略を継続的に最適化し、改善できます。

Demandbase Oneの特徴

世界で最も信頼できるサードパーティ B2B データ プロバイダー

40,000 を超えるソースから取得した B2B データを、人間では太刀打ちできない規模と速度で三角測量して検証します。私たちは機械学習、AI、そして人間による検証を少し加えています。その結果、卓越した精度が得られます。

インテントデータ

Demandbase インテントは、どのアカウントが製品やサービスに最も関心を持っているかを発見することができます。Demandbase は、アカウント リスト、提供されたキーワード、その他のデータを使用して、関心のあるアカウントを特定、キーワードは、興味のあるアカウントが Web ページ上で読んでいることが期待される単語またはフレーズです。

インテントキーワード – 高/中/低のラベルは、キーワードについて検索・閲読している同規模のアカウントのユーザーの数によってインテントの強さを表現しています。デマンドベース インテントの強さは、週次の時間枠で計算されます。

ジャーニーステージ – アカウントのステータス可視化

  1. All Other
    エンゲージメントがなく、他のステージに該当しないアカウント
  2. Qualified
    資格スコアが70以上のアカウント
  3. Aware
    過去30日間で高いインテントの強さを持つアカウント
  4. Engaged
    過去3ヶ月で10分以上のエンゲージメント時間を持つアカウント
  5. MQA (Marketing Qualified Accounts)
    パイプライン予測スコアが85%以上、または過去3ヶ月で100分以上のマーケティングエンゲージメント時間を持つアカウント(MQA)
  6. Opportunity
    少なくとも1つのオープンな機会を持つアカウント、
  7. Customer
    少なくとも1つの成約した機会を持つ活動中の顧客アカウントに分けられます。

Quolificationスコアとパイプライン予測スコア

Quolification Score(クオリフィケーションスコア)

Salesforceのデータベースで過去6ヶ月に作成された顧客のなかから、彼らが顧客になる可能性を算出したものです。

過去の顧客に最も似ているアカウントを特定するためにトレーニングされた機械学習モデルから導出されます。アカウントの企業情報、技術情報、インテントシグナルなどのさまざまな要素を考慮して、理想的な顧客を定義します。

Understanding Qualification Scores – Help Center

Pipeline Predict Score(パイプライン予測スコア)

過去12カ月間にパイプラインに到達したアカウントから、今後30日以内にパイプラインに到達する可能性を予測するものです。

Pipeline Predict は、過去の商談を調べ、アカウントで生み出される新しい商談の先行指標となるアカウントのプロパティとアクティビティ パターンを学習し、他のアカウントの先行指標を特定する機械学習モデルです。

Understanding Pipeline Predict Scores – Help Center

Demandbase OneとCRM連携

Demandbase Oneでは、会社、商談、連絡先(人物)、アクティビティなどのSalesforceにあるオブジェクトに対応するオブジェクトを持っています。

  • アカウント – アカウントは組織または会社です。
    例)ABC 社
  • 連絡先 – アカウントの取引先担当者、または MA(マーケティングオートメーション) または CRM(顧客管理システム) からアカウントに一致する可能性のある個人です。
    例)ABC 社の John Smith または John
  • アクティビティ – ユーザーまたはアカウントによって生成されるイベントまたはタスクです。
    例)ABC 社の John Smith が電子メールをクリックしたか、先週 Demandbase から 3 回の Web 訪問がありました。
  • 商談 – アカウントに存在する取引で、ユーザーが関連付けられている場合と関連付けられていない場合があります。
    例)意思決定者が特定された ABC 社に新しいビジネスチャンスがあります。

Demandbase Oneは「セレクター」と呼ばれる機能により、アカウント、商談、人物、アクティビティなどのさまざまなオブジェクトにあるデータを参照することで、CRM、マーケティング オートメーションなどの1stParty情報と、Demandbase内の3rdParty情報を組み合わせたリスト作成が可能になります。

たとえば、「過去 30 日間で経営幹部レベルの役職を持つ人々と関わりを持ったオープンな商談のある取引先のリストを作成したい」場合、取引先オブジェクトで取引先情報を検索し、連絡先オブジェクトで人物情報を検索できます。デマンドベースは、複数のオブジェクト タイプからデータを取得できる独自の機能を持っているため、非常に柔軟性の高く、自社のターゲットに合わせたリスト作成できます。

出典)Working with Selectors

リスト作成の例
以下は、MQA ジャーニー段階にあり、過去 14 日間に販売タッチがなく、オープンな商談があるアカウントを示しています。

Working with Selectors – Help Center

出典)Working with Selectors

Demandbase One 活用ユースケース

アノニマス(匿名)状態でもWeb行動があるアカウントを把握

アノニマスな訪問者のWeb行動を追跡し、どの企業がサイトを訪問しているかを特定できます。これにより、企業は名前や連絡先情報が不明な潜在顧客についても、その行動や興味関心を基にした洞察を得ることができます。

Demandbaseの技術は、IPアドレスやCookieを分析し、訪問者がどの企業に所属しているかを識別します。また、Qualification ScoreとPipeline Predict Scoreによる優先度付けとインテントデータによる関心領域を理解した状態で、Sales NavigatorなどのSales Intelligence ツールよりメッセージ送信を可能になります。

1stParty×3rdPartyのAccount Intelligenceを実現したパーソナライズ

DemandBaseでは検索キーワード・閲覧したWebページなど、顧客のインテント(意図)データを取得できますが、アノニマス状態の場合は、企業に所属する「誰が」を特定することが難しいです。

そこで、マーケティングオートメーションとDemandBaseをCookieベースで連携することで、企業単位だけではなく人物単位のインテントデータを取得できます。人工知能と機械学習を使用して、インテントを検知した企業に所属する人物を特定し、行動データと照合してエンゲージメント レベルを評価します。

出典)What is Account Intelligence?

レポート(顧客リスト)をOutreach等にインポート可

Demandbaseは、Outreach の統合により生成した顧客リストをセールスエンゲージメントプラットフォームのOutreachなどに簡単にインポートすることができます。

Demandbaseの管理画面から直接、Outreach シーケンスを割り当てて実行できます。

これにより、セールスチームはDemandbaseから得た洞察を活用して、ターゲットアカウントに対するより効果的なアウトリーチ戦略を実行できます。

顧客リストには、エンゲージメントレベル、インテントデータ、その他の重要なメトリクスが含まれており、これらのデータを活用することで、セールスプロセスの各段階で最適なアクションを取ることが可能になります。

さらに、Demandbaseのオーケストレーション機能を使うことで、手動でのインポートではなく自動でシーケンスに登録、メール送信することが可能です。

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