インサイドセールスの業務・生産性を変革するSales Intelligence Tool「LinkedIn Sales Navigator」とは

今回は、LinkedInの有償版であるSales Navigatorについての記事です。

「LinkedIn Sales Navigator」の基本機能からインサイドセールスにおける活用方法・成功事例をご紹介します。

目次

LinkedIn Sales Navigatorとは

LinkedIn Sales Navigatorは、LinkedInが提供するセールスツールです。主に、企業・人物情報をもとにしたリスト作成、1to1メッセージの配信、顧客のクリック履歴取得、活動履歴のCRM(顧客管理)連携などの機能があります。

周辺のセールスツールと親和性が高く、CRM(顧客管理)やSales Engagementなどと組み合わせることで営業活動をリアルタイムに取得・可視化したり、メールアドレス・直通番号などのコンタクト情報を取得することができます。

海外では「Sales Intelligence」の領域に位置づけられており、BtoBソフトウェアレビューサイト「G2.com」では、市場認知(Market Presence)、ユーザー満足度(Satisfaction)の両軸で非常に高く評価されており、「Leader」の地位(*2023年9月時点)を獲得しています。

LinkedIn Sales Navigatorでできること

「LinkedIn Sales Navigator」を活用することで、まだマーケティングチームでメールアドレスを取得していないプロスペクト(潜在顧客)であっても、効果的に人物リストを抽出し、(手紙や代表番号宛の電話とは異なり)直接的な顧客リーチを実現できます。

また、1to1で最適化されたメッセージ送信や、顧客の反応をもとに適切なタイミングでのアプローチなど、営業における重要な側面を全て支える機能を提供しています。

Sales Navigatorの具体的な機能は以下のとおりです。

  • 企業と人物の精度の高い検索

特定キーワードや地域、業種、役職などを元に、企業や人物を検索することができます。

  • InMail(インメール)

リードに直接接触するメッセージ機能。LinkedInユーザーであれば誰でも直接メッセージを送ることが可能です。

  • Sales Navigator Team

チームメンバー間でリード、アカウント、ノートを共有し、効率的に働くことができます。

  • CRM連携

LinkedInから送信したメッセージやメッセージ内URLのクリック計測など顧客のアクションをCRMに自動で同期できます。またLinkedInから検索したリード情報を自動でCRMに同期できます
例)Salesforce、Dynamics365等

  • 企業と人物情報の保存と追跡

あるリードまたは会社に興味がある場合は、それらを保存して追跡することができます。アプローチ対象候補のLinkedInでの活動を閲覧することができ、共通点や話題を見つけることができます

LinkedIn Sales Navigatorは日本でも活用できるか

「LinkedInは日本で本当に使えるのか」という質問をいただくことが多くあるので解説します。すでに「LinkedIn Sales Navigator」活用の可能性を理解されている方は、次の章に読み進めてください。

2023年9月時点においても「リスト作成」「メッセージ送信」など、LinkedInを活用することで見込み顧客にリーチできる幅が広がります。

LinkedInは、スタートアップ企業の登録が多く、エンタープライズ企業のエクゼクティブ層(本部長以上)は登録が少ないと思われがちですが、実際、LinkedIn経由で、大手エンタープライズ企業の役員クラスの方と接点を持ち、アポイントまで結びついている実績が多々あります。

2023年4月時点で、LinkedInのグローバル広告対象のユーザー数は少なくとも9億2,300万人以上となっており、日本でも300万人以上のユーザーが存在します。LinkedInの広告対象ユーザー数は年々増加しており、直近1年で11.4%増加、前年同期比で9,400万人以上で成長しています。今後も増加するLinkedInユーザーに効率よくリーチできるプラットフォームだと言えます。

LinkedIn Sales NavigatorによりBtoB営業を加速

特にBtoB営業においては、LinkedInは非常に活用幅が広いです。ビジネス関係者は自らのプロフィールを更新し、業界の最新情報を共有し、新たなつながりを求めています。営業の目的に合致し、ターゲット顧客を的確に見つけ出し、アプローチすることができます。

さらに営業担当者が潜在的な顧客と直接コミュニケーションを取るためのツールとして活用できます。メッセージ機能を通じて、パーソナライズされたメッセージを送るだけでなく、顧客のビジネスニーズや関心を理解するための情報源としても価値があります。ユーザーのプロフィールや投稿、参加しているグループなどから、その人が抱える課題や興味関心、必要としている解決策を見つけ出すことができるでしょう。

高度なフィルタリングや検索機能を提供し、自社の商品やサービスに最も関心があるであろう顧客を絞り込むことも可能です。ユーザー行動を追跡し、適切なタイミングでアプローチすることもできます。

業務効率化や生産性改善においても貢献するツール

LinkedInのブログによると、米ソフトウェア開発会社のハイランド・ソフトウェアによれば、Sales Navigatorの戦略的な活用により、販売サイクルが30%〜60%短縮され、質の高い見込み顧客リードが40%から60%増加したとの結果も出ています。

業務効率化や生産性改善においても貢献するツールであり、独自の検索画面を利用することで瞬時に高精度な人物リストの作成を行うことができます。

さいごに

「G2.com」の比較・レビューのグラフ(G2 Grid® for Sales Intelligence)でも記載されてましたが、「Sales Intelligence」のカテゴリは、米国では「Zoominfo」がツールが主流です。

一方、日本だとデータ精度が低かったり、個人情報保護の考え方から活用が進んでいないように思えます。「Sales Navigator」は、LinkedInに登録されているユーザー情報をもとに、企業単位とリード単位で詳細な条件を指定した検索ができ、さらに1to1メールと同等の影響力のあるメッセージを送信できます。

また、OutreachなどのSales Engagementと連携することで、エンゲージメントの追客プロセスを組むことも可能です。これにより、インサイドセールスの効率化と業務の幅を広げるための基盤になり得ます。興味がある方はぜひ活用してみてください。

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